
汽笛一声新橋を はや我汽車は離れたり
愛宕の山に入り残る 月を旅路の友として
で始まるピョンコ節の名曲。
以前は特急の放送ジングルでよく流れました。(今でも希に流れます)
歌詞は次いて・・
右は高輪泉岳寺 四十七士の墓どころ
雪は消えても消えのこる 名は千載の後までも
窓より近く品川の 台場も見えて波白く
海のかなたにうすがすむ 山は上総か房州か
梅に名をえし大森を すぐれば早も川崎の
大師河原は程ちかし 急げや電気の道すぐに
鶴見神奈川あとにして ゆけば横濱ステーシヨン
湊を見れば百舟の 煙は空をこがすまで
と、わずか2分、
崎陽軒のシウマイをチンしてるうちに横浜到着!
東海道最速!飛行機より速い!そして−
七度うまれて君が代を まもるといひし楠公の
いしぶみ高き湊川 ながれて世々の人ぞ知る
おもへば夢か時のまに 五十三次はしりきて
神戸のやどに身をおくも 人に翼の汽車の恩
と、約30分(笑)ほどで神戸に到着いたします。
その間に、いにしえの史跡と地理がガッチリ網羅!
更に、
夏なほ寒き布引の 瀧のひゞきをあとにして
神戸の里を立ちいづる 山陽線路の汽車の道
と、山陽線路にお乗り変えしますと・・
日清戰争はじまりて かたじけなくも大君の
御旗を進めたまひたる 大本營のありし土地
世界にその名いと高き 馬關條約結びたる
春帆樓の跡とひて 昔しのぶもおもしろや
時事ネタ満載!!!
ちなみに馬関条約とは、下関条約のことであります。
そして旅程は一路九州へ。
いざ東京からわずか小一時間wで熊本、長崎へ到着する唱歌。
カラオケで歌うと、全6集374番はあまりに長いので横須賀まですらも入っていません。(笑)
ちなみに横須賀・・
汽車より逗子をながめつゝ はや横須賀に着きにけり
見よやドックに集まりし わが軍艦の壯大を
この格好よさである。
ナマの三笠がイワキの煙を吐いているようではないか!
いや、作曲時の1900年では三笠は未だ就役していない。 そう、日露戦争前夜なのである!
『坂の上の雲』の主人公たちが確かに生息している真っ最中なのだ!!
未だ帆走マストを残す初代扶桑とかを見たはずである!!!
・・などと聴いてると、駅弁買い占めて東海道線に乗りたくなる大好きな唄です。
以上を要約します(笑)
♪汽笛一声新橋を・・
旧人類なら誰もが知ってるピョンコ節134番分のエクスタシーを、
可能な限り押し込んでみました。
コミティア100に参加されたヤスヒトさんのご本に寄稿した作です。